富士山登頂記その3

2016-07-21_00.17.02

 

ヤツ(富士山)との圧倒的な差を見せつけられた俺は山を下りようと決めた

まるでヤツ(富士山)は

「オマエにはまだ早い」

とでも言っているようであった・・・・

 

しかし後悔はない、むしろこっちも

「今日はこれくらいにしといてやる」という気持ちだったのだ。

 

 

 

ヤツ(富士山)からしてみてもなんかブツブツ言いながら

四つん這いで一直線に向かってくる男はきっと恐怖だったに違いない。

富士山にとって俺はTVから出てくる貞子の様だったろう。

 

だから今回は引き分け!

しっかり気合と根性見せてきました!

 

お互い認めあって再戦を誓い合う

いわば「後から仲間になるであろう敵の負け方」だった

でもヤムチャじゃない、ベジータだ。

 

 

 

でなわけでむしろ誇らしく下山する・・・・・が大変な事に気が付く!

「山は登るより下りる方が時間がかかる」って事を聞いていた俺はさすがにちょっと考えた。

5合目からココ(9合目半)まで8時間以上を要している

え?って事はアンタ、ヤバいよねこの状態。

今日中に帰れるのか?

そもそもそんな体力なんて残っているのか?

ここは近くの山小屋を勝手に使わせてもらい一泊しようか?

食い物は?

回復するのか?

天気は?

今月電気代払ったか?

俺ン家のビデオに入りっぱなしのAVなんてタイトルだっけ?

 

さまざまな考えが交錯する。

とにかくまずは山小屋で休憩しようとなんとか8合目まで下りる。

 

するとそこにマッチョなお兄さんの軍団がいた

見覚えがある

9合目あたりでサクサク俺を抜かして、サクサク下りてきた超人軍団

ピチピチのパンツにTシャツにゼッケン

盛り上がった筋肉

がっつり焼けた身体・・・・・こいつらプロだ。

 

なんとなく離れて腰掛ける、と向こうも覚えがあったのだろう、挨拶をしてくれた!

もちろんニコヤカに返す

俺の筋肉だってスゲーんだぞ!みたいな意味を籠めて。

 

すると一番年配(と言っても30代前半)の人が話し掛けてきた。

 

 

男「すごい格好だね」

俺「え?そ、そうですか?(オマエに言われたくない)

男「何時から登ってるの」

俺「6時からだから9時間くらいっすね」

男「は!?ど、どこから登ってきたの」

俺「(豆粒のよーに見える駐車場を指して)あそこから」

男「え?太郎合(坊)から?」

俺「ああ、そういう名前なんですか?」

男「・・・・・・・・・・・・・・・・」

俺「・・・・・・・・・・・・・・・・」

男「君、山は?」

「初めてです」

男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

フッと男の表情が変わった

なんかこう優しい表情になったのだ。

 

男「君・・・・・水分ちゃんと補給してる?」

俺「いや、それが・・・・・すぐなくなっちゃって雪喰ってました

男「雪!?」

俺「あはははは」

 

 

 

 

馬鹿だぁ、馬鹿だ俺!

冷静にこれを書いていて痛感する!

あの時俺はむしろネタのように相手が笑ってくれると思っていたのだ!

男はすぐに立ち上がった!

「それはダメだ、これを飲みなさい」

とマッチョ軍団の水、栄養ドリンク、ゼリー、食料を分け与えてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・神様降臨!

 

 

 

 

 

 

助かった!

大袈裟ではなく、あの時あの水を飲んでいなければ、

あのマッチョな神様達に会わなければどうなっていたかわからない。

なぜなら水分を口にした瞬間、どれほど身体がソレを欲しているかわかったのだ。

 

そして俺はマッチョ神様軍団

正式名称:愛知県守山自衛隊登山部隊

に保護(救助)された。

 

 

無事(無事か?)自衛隊の方々に救助された俺

これでかなり先の展望が見えてきた!

何より体力!

本当にスポンジが水を吸収するようにみるみる回復していく。

解りやすく例えるならファイナルファイトで原始肉を取った瞬間にパワー全快になるコーディ!

なに?解りにくい?

じゃあハガー!!

 

 

Screenshot_2016-07-21-00-59-16

 

 

 

 

しかしあれほどヴィダーinゼリーをエネルギーとして取り込んだ人間もさっこん稀ではなかろうか。

ゲームで死にそうになった時に手に入れた回復アイテムだと思って欲しい!

 

ともあれ守山自衛隊の皆さんと一緒に下山する。

しかも俺の実家(愛知県)から近い基地とわかって話も弾む。

毎年行われている富士登山駅伝に参加するらしい、やはりプロだ!

 

男「え!じゃあバイクでココまで?」

俺「はい、で、そのまま登り始めちゃって」

男「へぇ~愛知県から」

俺「あ、いや、違いますよ」

男「ああ、そりゃあそうだよね、普通は2日がかりだもんね、昨日は近くに泊まってたんだ」

俺「いえ、東京から」

男「・・・・・・・・・・・・・」

 

・・・・和やかな会話は弾む。

 

 

男「しかしこの斜面は大変だったでしょう、どこを登ってきたの?」

俺「いや、ここを

男「ここ?」

俺「いま下ってる道を」

男「ああそう、ジグザグにね、こんな岩ばっかりの道大変だったね」

俺「いえ・・・・・・真っすぐ登っちゃって

男「え!だってこの道下山道だよ!しかも登山駅伝のコースだよ」

 

 

どうやら富士登山駅伝名物「砂走り」というコースを垂直に登った事が判明。

また微妙な表情になる自衛隊登山駅伝コーチ

 

 

男「キミは・・・・・根性あるなぁハハハハハ」

 

 

 

 

 

 

 

 

違う!!

 

 

絶対もっと違う事が言いたかったハズだ!

あの目はこう語っていた!!

 

「山をなめるな!」

 

「馬鹿かオマエは!」

 

「なんだその格好は!」

 

 

 

「ってゆーか雪喰うな!!」

 

 

確かにそのとーり!すいませんマジで!迷惑かけました!

いやしかしそこは大人!しかも自衛官、自分の気持ちを抑える事も任務なのでしょう。

「根性」という言葉で踏みとどまった模様!

なんじゃ根性ってオマエは戦時中の将校か!

 

いやすいませんマジで

助かりました食料!

 

 

つづく